精神分析的精神療法と力動的カウンセリングの差は何ですか?
1つは面接の進め方の違いです。
精神分析的精神療法では、治療者は傾聴の姿勢をとり、患者さんに、思い浮かぶことを自由に話してもらいます。これが「自由連想」です。「自由に話す」のは、簡単と思われるかもしれませんが、中々難しいものです。患者さんの自律性(悩みながら、自分の途を見つけてゆくこと)が要請されるのです。「アドバイスがほしい」場合などは、向いてないでしょう。
それに対して、力動的カウンセリングでは、カウンセラーの側が積極的に質問し、問題点を明確化し、対処法を話し合います。それを通して、患者さんが、対人関係や日々の生活をどう方向づけてゆくか、決められるように援助するのです。
一方、表面的な適応は一応できているものの、これまでの人生に「矛盾」を感じ、自分自身への不満が大きい場合などは、精神分析的療法が有効なことがあります。